「ボクサーと商社の二刀流!全ての経験から世界チャンピオンへ」木村悠さん × アキュート

ボクシング世界チャンピオン木村悠

現役時代、商社とボクサーの二刀流で活動していたプロボクシング第35代WBC世界ライトフライ級チャンピオン 木村悠さんにインタビュー対談させていただきました!

ボクシングをはじめたきっかけや、どのような経験を経てチャンピオンになれたのか!?

一つの分野を極めた方の体験談はボクサーだけでなく、他のジャンルで夢を追っている人、別の夢に進んだ人にも必見です!

 

ボクシングを始めたきっかけ

アキュート
2018年、今現在何をされてますか?
具体的にどういった活動をされていますか?
木村さん
現在は企業さんの講演をしたりとかですね。
アキュート
企業講演ですか?
木村さん
はい。あとは小学校で授業をしたりとか講演活動をやっています。
他にはボクシング関係の取材だったりだとか、私自身も記者として記事を書いたりしています。
アキュート
ははあ、記者ですか。
木村さん
あとは企業さんの顧問だったりとか。
たまにテレビでコメンテーターとかメディア出演もしております。
アキュート
企業顧問もされてて、お忙しい中ありがとうございます!
『ひるおび!』にも出ていて、この前はフジテレビにも出てましたよね。
木村さん
そうですね。フジテレビの『ノンストップ!』さんにも出させて頂いて。
アキュート
そういった企業顧問もしながらテレビにもいっぱい出られてて、なおかつ小学校とかでも授業をされたりしてるんですか?
木村さん
そうですね。
小学校での公演
アキュート
素晴らしいですね!
次に過去の話についてお伺いしたいのですが、ボクシングを目指そうと思ったきっかけを教えてください。
木村さん
そうですね、私の場合、元々は小学校から中学校3年生まではサッカーをやってまして。
アキュート
サッカーですか?
木村さん
中学校の時はサッカー部のキャプテンをやっていました。
アキュート
キャプテン!?
木村さん
私の所属していた中学校が結構ワルが集まる中学校でして、その時のサッカー部内に結構、悪い選手が集まったりしていて・・・。
アキュート
ワルですか・・・。
木村さん
たばこ吸ったり警察沙汰になったり喧嘩したりとか、結構問題のある部活だったんですよ。
それでなぜか私がキャプテンを押し付けられまして。
アキュート
それは大変ですね!?
木村さん
一生懸命チームをまとめてたんですがある時、部員とちょっと・・・、まぁ・・・言い合いになってですね・・・。
アキュート
え!?
木村さん
「ちゃんと練習しろ!」とか「真面目にやれ!」という様な話をしたら、急に相手が、「てめえムカつく!」とか「生意気だ!」とかそういう感じで殴りかかってきました。
アキュート
殴られたんですか!?
木村さん
そうなんです。その時はボクシングやってなかったのでボコボコにされてしまって。。
アキュート
ヒィ、ボコボコに、、
木村さん
はい。それがきっかけですね!
やっぱり男だったら強くなりたい!
アキュート
『はじめの一歩』の世界ですね!
木村さん
そうですね。自分を変えたいって思って、それでボクシングをやろう!と思ったのがきっかけですね。
アキュート
中学の時にジムかなんかに通われたんですか?
木村さん
最初はですね、中学校のスポーツジムに通いました。
アキュート
スポーツジム?
木村さん
ちょうどボクシングがブームになっていた時でして、スポーツジムに行ったら一般の方、例えばお父さん・お母さん・ベテランの人達だったりとかOLの方と一緒にボクサーのレッスンを受けたのが初めてでした。
アキュート
なるほど!ボクシングを始めるより前の子供の頃は、どんなお子さんだったんですか?
木村さん
そうですね。結構落ち着きがないというか・・・。
アキュート
ふっふっふっ、なるほど。
木村さん
学校でもクラスで元気な方ですかね。
アキュート
わんぱくな感じ?
木村さん
わんぱくな感じでしたね。
アキュート
なるほど。それでせっかくなんで聞きたかったのが、ウィキペディアを見させてもらってて。
木村さん
はい。
アキュート
ここに書いてある内容っていうのは全部目を通された事はあります?
木村さん
そうですね最近はちょっと見てないですけど、書いてある事は多分間違ってはないと思います。
アキュート
あ、間違ってないんですね。
木村さん
はい。

 

ボクサー時代

木村悠さんのボクサー時代
アキュート
次にボクサー時代のことを聞かせてほしいんですけど、ボクサー時代はアルバイトはしていたんですか?
木村さん
スポーツジムのインストラクターみたいなアルバイトはしてました。
アキュート
インストラクターですか?
木村さん
はい。
アキュート
はぁー、それは具体的に言うと本当にジムでこう、鍛えている人をサポートしたり?
木村さん
そうですね、指導したりとかサポートしたりとか、トレーナーみたいな仕事ですね。
アキュート
他にはなんかアルバイトってしました?
木村さん
他にはですね・・・、確か学食とかでも働いてた記憶があるような・・・。
アキュート
その学食の時はもう日本チャンピオンですか?
木村さん
いえいえ。
アキュート
前ですか?
木村さん
まだ全然。ボクシングのプロになってから1年、2年とかそういう時ですかね。
アキュート
なるほど!
プロを目指すためにどういったジムに所属してました?やっぱり大きいところですか?
木村さん
そうですね。僕の場合は大学の時に実績を残していたので、凄く大きいジムに所属していました。
アキュート
そのジムには今有名な人でいうと誰がいらっしゃったんですか?
木村さん
同じジムですと、村田諒太とか。
アキュート
有名ですね!
木村さん
はい。あと山中慎介だとか。
アキュート
山中さん!
木村さん
はい、そういう選手が同じジムで一緒にトレーニングしてましたね!
アキュート
一緒に汗流してたんですか?
木村さん
はい。

 

初黒星の経験

ボクシング時代の初黒星
アキュート
ウィキペディアに“プロ初黒星を経て商社に就職”ってあるんですが、初めて黒星となった時の心境を聞かせてもらえますか?
木村さん
そうですね、やっぱりあの、学生の時の試合とは全く違いましたね。
アキュート
全く違うんですか?
木村さん
リングに立った時に相手が自分に対して殺気を持っていたので、恐怖を感じました。
アキュート
恐怖ですか。プロ同士の試合ですもんね。
木村さん
それでもう相手のペースになってしまって。
アキュート
なるほど。
木村さん
で、負けてしまったんですけど、やっぱり自分の実力だとプロはちょっと厳しいかなって思ったのが正直なところでしたね。
アキュート
初黒星になった時にもう「プロって厳しいのかな」まで思われたんですか?
木村さん
そうです。
アキュート
そこからどうやってもう1回頑張ってみようかなと思ったんですか?
木村さん
そうですね、私自身も正直なところ、ちょっとやめようって思ってた時もあって・・・。
アキュート
やめようと思ったんですか?
木村さん
はい。それで1ヶ月位インドに自分を探しに行った時期がありましたね。
アキュート
1ヶ月インドに行ってたんですか!?
それは商社に入る前ですか?
木村さん
商社入る前です。
アキュート
そうだったんだ。
インドに行ってどういう生活をされたんですか?
木村さん
ひたすら移動してましたね。
アキュート
移動ですか?インドに触れて、そこで気付くというか、やっぱりボクシングをやろう!って思ったきっかけはあったんですか?
木村さん
いや、あんまなかったですね(笑
アキュート
あ、なかったんですか。(笑
木村さん
はい。けどやっぱりインドっていう国自体が凄くエネルギーがある国で、貧しいんですけどみんな凄く元気で楽しそうだな、っていう印象はありましたね!
アキュート
なるほどですね!
木村さん
はい。

 

ボクシングを続けるきっかけとなったお姉さんの一言

木村悠さんがボクシングを続けたきっかけ
アキュート
“黒星を得て商社に就職”ってあるんですが、商社に就職した時の経緯とか心境を聞かせてもらえますか?
木村さん
そうですね、インドから帰ってきてこれからどうしようかなって時に、色んな人に話を聞いたんですよ。

うちの姉にも「ボクシングをやめようかと思ってるけどどう思う?」みたいな相談をして。

アキュート
ほうほう。
木村さん
姉はボクシングのサポートの一環として周りの人を応援に連れてきてくれたりとか、ホームページを作って応援してくれたり、すごく応援してくれていて。
アキュート
素晴らしいお姉さんですね。
木村さん
相談した時に姉から、「もう1回だけリングに立って元気な姿をみんなに見てもらったらいいんじゃない?」っていう様な言葉をかけてもらいました。
アキュート
じゃあ、お姉さんがきっかけだったんですね。
木村さん
そうですね。
アキュート
良い話ですね。
木村さん
それを聞いた時にですね、それまではずーっとボクシングっていうのが自分が好きで楽しくてやっぱりチャンピオンになりたくてやってきたんですけど、一人一人の力だけじゃなくて、やっぱり色んな人の応援だったりサポートのお陰で自分がリングに立ってるっていう事を気付かされました。
じゃあ今度は自分の為だけじゃなくて、そういう応援してくれてる人の為に!と。
アキュート
普段からよく言われてますもんね。
木村さん
はい!リングに立とうと1回再起を決めました!
アキュート
なるほど!じゃあ心境としてはボクシングを目指しつつ商社も頑張ろうみたいな心境ですかね?
木村さん
はい。ジムにも頭を下げてですね、もう1回再起が決まったんですけど、これからどういう風にしていこうか考えた時に、自分の中で何かを変えていかないとこの世界ではやっていけないなと思ったんです。
アキュート
興味深いですね。
木村さん
その時たまたま大学の友人達に会う機会があって、色々な話を聞いていくうちに社会に出て凄く成長したとか、社会に出て変わったなっていう印象を凄く受けまして。
アキュート
なるほどですね。
木村さん
そこで自分も社会人になればもっと成長出来るし変われるんじゃないかな、と思って仕事とボクシングの両立を目指しました。
アキュート
変わるためにボクシングとの両立を選んだんですね。なるほど。
結局商社には何年位勤めたんですか?
木村さん
24位から32、3位の8年位ですかね。
アキュート
長いですね!

 

普段の仕事からボクシング生活に活きたこと

仕事がボクシングに活きた経験
アキュート
今度はちょっと商社とは違くて。
就活中、木村さんは派遣のお仕事をされてたっていう風に聞いたんですが、それはどういった内容の仕事をされてたんですか?
木村さん
ちょうどその時はですね、株券が電子化されるっていう話があって。
アキュート
ありましたね。
木村さん
その株券の電子化するため、送られてきた株券をスキャンして電子化するっていう流れ作業みたいな仕事でした。
アキュート
へー、そういった派遣の仕事でされてたんですか?
木村さん
そうですね、はい。
アキュート
商社で働いている時はどういった内容の仕事をしてたんですか?
木村さん
基本的には営業ですね。
アキュート
営業は法人営業かなんかですか?
木村さん
そうですね、はい。
アキュート
新規とルートだとどちらでした?
木村さん
ルートですかね。
アキュート
ルートで回られてたんですね。
商社で働いた経験ていうのは、その後のボクサー生活でどういう風に生きてますか?
木村さん
色んな面で生きてたっていうのは凄くありますね!

例えばスケジュール管理だったりとか、どういう風にその1日を過ごしていくかとかは以前よりも意識するようになりましたね!

アキュート
時間管理ですか!なるほど!
ボクサー時代は1人暮らしをされてたんですか、実家暮らしをされてたんですか。
木村さん
途中まで実家暮らしで途中から一人暮らしに変えましたね。
アキュート
なんかきっかけはあったんですか?
木村さん
そうですね、やっぱり親元でやるっていうのは家に帰るとご飯があったり家賃もかからなかったり良いんですけど、ボクシングっていうのは結局殴り合うので、やっぱり闘争心が必要なものでしたね。
アキュート
そうですね。
木村さん
やっぱり実家にいてぬくぬくそういう風にやっていると自分がですね、甘いっていう風に思って、ちゃんと自分で自立して生活しながら孝行してやっていこうと思ったのがきっかけですね。
アキュート
なるほど!
今度は具体的にボクサー時代のお話を色々聞かせて頂きたいんですが、ボクサーをしていて良かった事をお願いします。
木村さん
そうですね、もう本当にボクシングから学んだ事が多いですし、やっぱり色んな人との出会いもそうですし。
アキュート
出会いって貴重ですよね。
木村さん
体験も経験も含めて、やっぱりボクシングをやってたからこそ味わえた喜びも含めて凄く私にとっては影響が強いですね!
アキュート
ボクサー生活を経て、ボクサー以外の違う場所や仕事で活かせそうだなと思う木村さんの強みってどんな事があります?
木村さん
やっぱりですね、ボクシングをやっていると相手と駆け引きをすると思うんですが、駆け引きをするっていうのはやっぱり言葉だけじゃないんですよね。

相手と向かい合ってその空気感だったりとか相手の出方もそうですけど、色んな事を観察して戦っていくので、そういう事は昼の営業だったりとか社内のビジネスでもありますね。

アキュート
ビジネスに活きますね!
木村さん
ですね、ビジネスとコミュニケーションにも凄く役立ちました!
アキュート
そんなボクサー生活の中で1番嬉しかった事はなんですか?
木村さん
そうですね。やっぱり自分の夢が叶ったって事ですかね。
アキュート
夢というのは世界チャンプですか?
木村さん
そうですね。日本チャンピオンもそうですし世界チャンピオンもそうですし、やっぱり日本一になりたいっていうアマチュア時代の思いもそうですし、そういうものが叶えられたって事は凄く大きな経験になってますね。
アキュート
なるほどですね!
一度ボクシングから離れてインドに行って、お姉さんからの言葉を経ての夢ですもんね!

 

ボクサー生活の中での経験

アキュート
世界チャンピオンになられて、環境が変わったとかありますか?
例えば「ジャブを打って!」と言われたり、「握手してください!」とか。
木村さん
ありますね。
「ボディー打ってほしい!」っていう人がたまにいますね。(笑
アキュート
猪木ビンタみたいですね!
ボクサーのパンチを知っているのでそんなお願い僕だったらできない・・・(笑
アキュート
ボクサー生活やってて1番大変だった事・困った事はどんな事がありますか?
木村さん
そうですね、やっぱり毎日続けていかなきゃいけない!っていうのですかね。

僕はトレーニング好きな方でしたけどやっぱり休まないで毎日やらなきゃいけないっていうのは大変な時はありましたね。

アキュート
あのハードなトレーニングを毎日ですもんね。。
似た話でボクサー生活の中でこれはもう1番の失敗だったな!と思う事はどんな事が思い浮かびますか?
木村さん
そうですね、やっぱり調整方法っていうのが凄く難しくて。
アキュート
調整方法?
木村さん
はい。例えば減量とかコンディション作りもそうですけど、最初は色んな方法を試すんですよね。
アキュート
色んな方法ですか?
木村さん
例えば、何かしか食べないで試合に出たりするとか、極端なトレーニング方法で水を大量に飲むとか。
アキュート
水を大量に!?
木村さん
色んなやり方をするんですよ。
1回、僕は菜食主義みたいな野菜ばかりの生活をしていたことがあって、それをやっちゃうとですね、闘争心みたいなものがなくなってしまって・・・、戦う意欲がなくなったっていうのはありましたね。
アキュート
ベジタリアンみたいな事を試したら闘争心がなくなっちゃうなんて!
やっぱり人によって合うやり方が色々とあるんですね!
木村さん
戦わなくてもいい境地にいってしまいましたね。(笑
アキュート
ボクサーなのに闘争心がなくなってしまうとは(笑

 

ボクシングの引退を考える瞬間

ボクサー引退を考える瞬間
アキュート
世界チャンピオンになる前に黒星を経験してボクサーをやめようと思ったっておっしゃってましたが、その時以外でやめようと思った事ってありますか?
木村さん
その後にまた黒星があって、その時もそこでもやめようと思いましたね。
やっぱり負けるとボクシングっていうのは、やるかやめるかみたいな選択に晒されますね。逆に勝ち続けてる間っていうのはそういう事考えないですね。
アキュート
なるほどですね。ちょっとディープな質問なんですが、引退を決意した瞬間とは何ですか?
木村さん
そうですね。僕自身が世界チャンピオンになる、まあ日本チャンピオンになった位から、その一戦一戦戦っていく中で次に負けたら身を引こう!っていう風に思ってたので。
アキュート
一戦一戦の中で常に思ってたんですね!?
木村さん
はい。やっぱりそれ位の覚悟がなきゃ戦え抜けない位の厳しい世界なので!
だからそういう思いで日本チャンピオンになって、で防衛して、でその後世界チャンピオンになれた!っていう様な経緯がありましたね。
アキュート
最初引退されて、引退された直後はどういった生活をしてたんですか?
木村さん
引退した直後はですね、自分の元々二刀流だった生活から、ボクシングっていうものがなくなって、普通のサラリーマンのそういう生活に戻りましたね。
アキュート
なるほどですね。逆に今後の目標ややりたい事は何かありますか?
木村さん
そうですね、私自身が凄くボクシングで育ってきたのでやっぱりボクシングをもっと広めていきたい!っていう気持ちもありますし、ボクシングで培った事を活かしてもっと社会でも活躍出来る!っていうところを皆さんにも見せていきたいなっていうのはありますね。
アキュート
最後に2つご質問したいんですが、今現在夢を追ってる人に対して一言お願いします。
木村さん
諦めなければ夢は叶う、っていうわけではないですけど、夢っていうのは諦めた時点で終わりなので、やっぱり諦めないで続けていくっていう事が凄く重要でして。

私の場合は夢が叶ったケースですけど、やっぱり叶う・叶わないじゃなくて、その過程での経験ていうのがその人の財産になると思います!

アキュート
そうですね。
木村さん
はい。やっぱり続けてチャレンジしていくっていうことは凄く大事だと思いますね。
アキュート
逆に世の中には木村さんのような方は本当に少数派でですね、夢が叶わなかった人、あと夢が見つからない人っていうのも結構いると思うんですが、そういう夢が叶わなかった人・夢が見つからなかった人に一言お願いします。
木村さん
そうですね、必ずしも夢を持つことを強制するほどでもないとは思っています。
自分が好きなこととかやりたいこととか、そういう事をやっていくうちに目標だったりそれがまた夢になったりするので、焦らないでいいと思います。

チャレンジしていくことっていうのがやっぱり次に繋がっていくことなんじゃないかなっていうのは思っています。

アキュート
なるほどですね、今日はお忙しいところ有難うございました!

 

ボクシング世界チャンピオン木村悠