環境を変えれば人生は変わる
・環境を変えるということ
・ドラマコンペで惨敗だった経験
・一つの手段として環境を変えよう!
環境を変えるということ
はじめまして。脱サラして25歳から声優を目指したSと申します。
今では声優業だけではなく、ドラマやCMへ出演したり舞台に立ったりと役者としても活動しております。
この記事を見ているという事は、あなたは声優を目指しているがなれる自信がない、もしくは既に養成所に通っているが中々、演技が上達せず苦しんでいる、悩んで悩んで立ち止まっている、理想へ近づけない、そういう方が多いと思います。
何故、あなたは立ち止まっているのか?
理想へ近づけないのか?
それは環境を変えていないからです。
これは声優に限らず、全ての人に当てはまると断言できます。そして、その人の人生を作っているのはその人の環境です。
環境の中であなたの思考や習慣も変わり、それが日々の行動に繋がっています。
逆に言えば、環境を変えれば今までの思考や習慣、行動も変わります。行動が変わってくると必然的に出てくる結果も変わってきます。出てくる結果が変わると言うことは、人生が変わってきます。
実家で暮らしていた頃は、日々の食事や洗濯、家のことは母親がしてくれました。
そのような環境では当然『自分でご飯を作る』『自分で洗濯をする』という習慣はありませんでした。
今では東京で一人暮らしです。
日々の暮らしのことを自分一人で行う環境になりました。その結果、『食事のため料理をする』や『洗濯のため洗剤を買う』といったことが習慣になりました。
環境が変わったことで、自然と習慣が変わったのです。
これは、声優を目指す上でも同じでした。
ドラマコンペで惨敗だった経験

冒頭でもお伝えしましたが、ボクは25歳から声優を目指しました。
多くの声優志望者は高校を卒業するタイミングや、もっと早い人は小中学校の頃から入所できる養成所に通い声優への道を歩きだす人もいるので比べると遅いスタートだと言えます。
だからこそ焦っていたのでしょう。ひたすら自分が目立つことばかり考えていました。それが良いと思っていました。
養成所に入ったばかりの頃は「言葉を切るクセを直せ」とか「セリフの終わりが全部同じトーンだから棒読みに聞こえる」と言われ続けました。
技術は後からついてくる!今はひたすら目立てば勝ちだ!そう思い、全国の養成所の対抗のドラマコンペに挑みました。
・・・結果は惨敗でした。
チームとしても個人としても1つも賞を貰えませんでした。
後から自分の録音した演技を聞いたらボクは確かに目立っていました。しかしソレは悪目立ちでした。
「このままではマズい!自分が楽しんでいるだけでやっている事は電車やバスの中で自分たちの世界に入り込んで騒いでいる人たちと同じだ!」
今思えば、何故自分がひたすら目立つことばかり考えていたのか。
焦りがあったのは勿論ですが、それ以上にそれまでのボクは「大勢の人に自分の演技を知ってもらう環境にいなかった」ことが大きかったのです。だから自分の演技を知ってもらおう。まずは知ってもらうことが大切だ。と考えていたんだと思います。
しかし、養成所に入ったことで、「大勢の人に自分の演技を知ってもらう環境」に自分の身を置くことができました。そしてドラマコンペでの惨敗がきっかけで、「演技は自分が目立つことだけを考えてはダメだ。あくまでも作品を多くの人に楽しんでもらうことが第一。」と少しずつですが考えることができました。
その結果、「多くの人に楽しんでもらう為に、自分が与えられた役が作品のどの位置にいるのか?」、「自分以外の演者を活かす為にはどうすれば良いのか?」
そのような考えが習慣になり、映画やアニメも「今喋っていないキャラクターは何を考え、役者はどのような表情を作っているのだろう」という視点で観るようになりました。
そんなある日、再び開催された全国ドラマコンペに参加しました。
結果は・・・、優勝!全国1位!個人賞も獲得!
ソレをきっかけに上京することもできました。
一つの手段として環境を変えよう!

もしも、今いる養成所や事務所(環境)では自分の目標に辿り着けそうにない。そんな人は思い切って、その場所から離れてみるのも1つの手です。
もちろん、今いる環境で何が何でも自分の目標を実現させたい!という人もいることでしょう。それならば、今いる場所にいて、その場所で目標が実現できるように努力は続けるべきです。
この業界にいて一番怖いのは「声優を目指している」という状況に満足してしまうこと、です。
明確に「何年で卒業」という決まりがない養成所だと特にその傾向が長いと思います。
ただ、残酷なことを言うと、そのような人は養成所にお金を払い続けるだけの人生になってしまいます。実際に多くのそういった方を見てきました。
夢を追うことはこの上なく素晴らしいことです。しかし、残念ながら夢を追う人全てがその夢に辿り着けるとは限りません。
また、あなたのような夢を追う人の情熱を利用して、私腹を肥やす人もいます。
この現実社会、あなたの夢を応援してくれる人ばかりがいる訳ではありません。その事は頭の片隅に置いておいてほしいです。
声優として必要なスキルは数えたらキリがありません。
発声、活舌、演技力、人間的魅力、協調性・・・。一度に手に入れるのは余程の天才ではないと無理です。
そしてボクは天才ではありません。
ただ環境を変えていっただけです。
でも、環境を変えるそれだけで多くの経験を得ました。
・養成所のメンバーとボイスドラマを作る最高の日々を過ごす。
・舞台で演じたキャラクターが1番印象に残ったキャラクターに選ばれる。
・東京にはほとんど知り合いがいないにも関わらずチケットノルマを達成する。
・プロの声優と仕事をしている方とのコネクションを手にいれる。
今でもボクの世界は拡がり続け、演技も進化し続けています。
声優になりたくて悩んでいるあなたに。
中々演技力が伸びなくて悩んでいるあなたに。
今いる場所では目的に辿り着けないと悩んでいるあなたに。
声優を続けるべきか迷っているあなたに。
環境を変えれば、世界が変わります。
これを1つの手段として知ってもらいたいです。
