「君をのせて」「さんぽ」「となりのトトロ」などジブリのイメージソングを届ける
石川県金沢市出身、2018年に歌手デビュー35周年を迎える、井上あずみさんにインタビューいただきました。
スタシオジブリ作品「天空の城ラピュタ」ED挿入歌「君をのせて」に抜擢され、一躍注目を集める!
その後も「となりのトトロ」では「さんぽ」「となりのトトロ」「おかあさん」「まいご」など、主題歌・イメージソングを数多く歌い、学校教科書掲載曲「ビリーブ」も披露。
毎年全国各地で開催するファミリーコンサートが人気を集める。
【公式サイト|DoReMi】
http://www.doremi-net.co/
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井上あずみ(@inoueazumi
現在の活動について


コンサートとラジオのパーソナリティーと。あと、NHKの『みんなのうた』のナレーションをやったり。


歌手を目指したきっかけ



一番のあれは、3歳かな?




小学校3年か4年のときに「私、勉強はできないけど、歌だけはうまいんだ」って思っていたら、通信簿に1も5も何も書いてなくて「何でですか?」って先生に聞いたら「いやあ、音楽を愛する気持ちは5だけど、ちょっと音程がね」って言われて。


4年生のときに、地元にある児童合唱団のオーディション受けて。350人、400人かな?すごく人数がいたオーディションのなかで、20人ぐらいに選ばれたんです。


受かって「やった!」と思っていたら、第二次審査のときに、ピアノに合わせて音を取っていく。それが一番、自分にとっては苦手だったんですね。


「なんで私、受かったんでしょうか?」って先生に聞いたら、「いやあ、もみじはきちんと歌えていて、ピアノに合わせたときは、確かに音ははずれてたんだけど声がとても大きかった、堂々としてた」と、「ですから、そういうところで取ったんだよ」って言われました。

合唱団から学んだんですね。

のど自慢大会っていうのがたくさんあって、、




そこで、のど自慢大会、あとテレビ局のオーディション、スター誕生、君こそスターだ。受けられるオーディション番組にもう全部出て・・・。




今は、「あずみ」はひらがななんですけど、当時は「井上杏美」という名前でアイドルデビューしました。


第一弾というのもあって、事務所もお金をかけてプッシュしてくれたんですけど、全然売れなくて。。
私がアイドルデビューした時っていうのが、2年、3年先輩にキョンキョンさんとか、小泉今日子さんとか、松本伊代さんだとか、松田聖子さんや、中森明菜さん、早見優さん、すごく有名な先輩方が一番がんばってる時期だったんですね。


「歌手になるって思ってずっと頑張ってきたけど、歌手になっても目標達成して売れなかったら、ただの人なんだな」ということを思いながら、3年間、歌手以外の、例えば、レポーターやったりだとか、2時間ドラマで女優業をちょっとやったりとか・・・。

「君をのせて」との出会い


たまたまお食事をしているときに、「そういえばあずみちゃんって歌手だったよね?」って言われて、「オーディションがあるんだけど、アニメの」って言われて、それがラピュタだったんですね。




私が最後のオーディションの人で、「私が歌えなかったら、もうメロディーだけにしようか」っていうところまできてたみたいなんですけど。。


その時は私は事務所がなくて、1人で当時のカセットに録音して。


そこで、「この子だったら、もしかして歌えるかも。この子、ほんとに歌手だね」ってとてもお褒めの言葉をいただき、『君をのせて』をオーディションをしたんです。
そしたらすぐ、「すぐレコーディングしよう!」ってことで、7月の頭にレコーディングをしました。


宣伝する期間もなかったですし、初めポスターとかチラシにも私の名前は全然出ずに。


それでも、レコーディングが終わったあとぐらいに、「2年後に、また『となりのトトロ』をやる」ということを伺って、「次は初めっから参加したい」となりました。




そのポエム集を題材にして、久石さんがメロディーを付けて、イメージアルバムを作ったんです。


朝起きて、喫茶店に行ってバイトして。夜は、2時、3時ぐらいまでかな? レコーディングしているのを見させてもらって。








やっぱり、そういうこともあってすごく大変だったんですけど、あれがあったから今があるみたいな。


そういう所に入るとやっぱり自由はなくなるんですけど、守ってもらえることもたくさんあったので。
歌手をしていて一番大変だったこと



朝起きたら、声が全然出なくて。それも、おっきいコンサートの1週間前に出なくて!


その1週間で治さなきゃいけなかったので、結構酷なノドに注射打ったりとか、すごかったですね。




「ここ一番、大きいコンサートがある!」っていうと、遠足で熱が出るタイプなんです(笑




「いつも歌う曲なのに、何で出ないんだろう」とか。


どうしても途中で、歌詞がわかんなくなっちゃったんです。


どうしようって考えて、「わかった。あずみお姉さん、どうしても歌詞が出てこないから、みんなが先に歌ってくれる?」って言って、会場のみんなが先に「あるひ」、「あるひ」って。

失敗と言うか、逆に愛されるエピソードな気もしますね。

歌手をしていて良かったこと、嬉しかったこと


その彼女が歌手になって、親子で歌えることですかね。なかなかそういうことはないので。





それはどんなときですか?



そのときに、ほんとに歌えなくて。
「もう35周年、コンサート終わったらやめよう・・・」って思ってたんです。




ちょっとしたきっかけなんですね。辞めようと思うときも、やろうと思うときも。





お父さんお母さん、あと今の子どもも一緒に楽しめる。家族によってはおじいちゃんおばあちゃんも、親子3世代で楽しめますもんね。
井上あずみさんが考える『成功の秘訣』


ましてや声優さん、ミュージシャンとかで35年ってめったに聞かないんです。
振り返ったときに、井上あずみさんが35周年も迎えられた『成功の秘訣』っていうのを聞いてもいいですか?





そういうところから、テレビ局が「じゃあ、35周年でちょっと特番やりませんか?」みたいなかたちで依頼があって、フジテレビの『ノンストップ』に出させていただいたり。






もちろん、本人も頑張ってるっていうことはあると思うんですけど、やっぱり1人じゃ仕事はできないので。
たくさんの人がいれば、たくさんの知り合いがいれば、その分いろんなチャンスもあると思うので。


鼻持ちならない女だったんだと思いますけど(笑






娘がオーラが見えるらしいんですよ。そしたら、「いつものママは緑色っていうか青みたいな感じなんだけど、歌を歌ってるときはすごく輝く黄色だったり黄金だったり、時々ちょっと真っ赤だったりする」って。


そういうときは、「私の歌を聞いてください」みたいなイメージで歌っています。

現役でそういった活動もドンドンされていて、これから先、将来の目標とか夢とか展望とかって、あったりしますでしょうか?



みんなが求めている「井上あずみ」でいられるかどうかだと思います。



みんな誰もが年齢は重ねていくので、大変ですよね。

だから、新しいことをやりたいなあとは思ってはいるんですけど、スタジオジブリさんの作品っていうのはすごく大きくて。
オリジナルの歌も歌っていかなきゃいけないわけで、ジブリ作品以外でもヒット曲を出したいなっていうのはあります。


でも営業で歌ってほしい、みんなが「井上あずみに歌ってほしい曲」っていうと、やっぱりトトロとかラピュタだったりとかするので。
オリジナルの曲も入れられるような周年のコンサートっていうのは、大事なんですね。

歌手を目指している人へ一言





昔は「アイドルになりたい」とか、「演歌歌手になりたい」とか、歌い手でも、なるジャンルっていうのが限られていたんですけど、今はいろんなジャンルがありすぎて。


機械で作れたりもしますし。




器用な人は、例えば「歌手になる」っていうことも、もしかして歌じゃなくて、ギター弾いたりだとか、ピアノ弾けたりだとか、色々なスキルをいっぱい増やした方がいいなあと思うんですね。




正反対のことのようですけど、そうなんです。


私の『君をのせて』も、ご飯連れてってくれる社長さんと知り合わなかったら・・・。レコード会社のプロデューサーさんと知り合わなかったらこのチャンスはなかったので。
歌手の夢が叶わなかった人へ一言



年をとったときに叶うときもあるじゃないですか。例えば、自分でお金出してCD出した。それは、歌手になったわけだし。
夢が叶うわなかったっていうよりも、達成できなかったときですね。


すごく手先が器用だったとするじゃないですか。歌、ずっとがんばってきて、「歌手になりたい」と思ってきたけど、実をいうと物を作る方がすごく好きでそれがとても話題になって。「実をいうと、私、こういうこともできるんです」って言って、歌ったら、「いいじゃん」って言う人もいるかもしれないし。
だから、なんか1つのことにがんばってほしいと思う気持ちもあるんですけど。自分の才能って何なのか、って早くわかった方がいいなと思いますね。

その早くわかる方法みたいなのとか、何かあります?

だからやっぱり人とたくさん接した方がいいかもしれませんね。そうしたときに、素直に聞いて辞めることができるかもしれないし。
夢って諦めきれないんですよ。






だから、1つの夢がなくなったとしても夢なので、新たな夢をまた見つければいいんじゃないかなと思いますね。


だから、また新たな夢を見つければいいんじゃないかなと思います。

そうすることで、迷った時にそのまま突き進むのか、別の道に進むのか相談して早く見極めるという動きが大切なんですね。
本日はありがとうございました!