役者、そして声優と活動しながらも講師として伝える
『家庭教師ヒットマンREBORN!』山本武 役で一躍有名に!
2015年からはフリーに転向し、現在は講師としても活動中。
事務所所属、フリーとどちらも経験しているこそ分かる「客観的に見る」、「自分から動く」ということ。
声優、役者、そして個人事業主にも大切なこととは。
【井上優 OfficialBlog「あしたのスグル」】
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現在の活動、役者を目指したきっかけ






マルチな活動を求められるようになっているので。


去年ぐらいからは、 講師業で培ってきたノウハウを、⼀般の方や企業向けにも発信しています。




「アニメが好き」って事が恥ず かしいっていう感覚もあって、⾼校、⼤学と進む中で、なんとなく⾒なくな っていったんですよね。


それでも、舞台や映画を⾒るのは好きだったので、よく学校の演劇部の公演も、⽋かさず観にいってました。 じゃあ⾃分がやる側になるか、っていうとそんな度胸はなくなくて。⼤学進学の時にも、進路だったり、やりたいことが⾒つけらけれなかった。






僕以外の履修⽣は、「きっと演劇部とか劇団で、お芝居してきたような⼈達ばかりなんだろうなぁ」なんて思ってたんですけど、




卒業後は、在学中に入団した先輩主催の劇団で活動を続けてました。そこで制作業務をしている方が、アニメのキャスティング業をされるようになっていたんです。しばらくすると、オーディションのチャンスをもらえるようになりまして。
声優デビューは、『蟲師』という作品でした。その後、『家庭教師ヒットマンREBORN!』 に関わらせていただくという流れです。






⼤学では、芝居だけではなくて、コンテンポラリーダンスや、日本舞踊、和太⿎もやらせていただきました。実習で児童劇公演をしに沖縄にいったり、有志で選ばれたメンバーで和太⿎と創作民俗舞踊の公演をアメリカでやらせていただいたり。






REBORN! をやっているとき





僕の場合は、日俳連と違う流れでキャスティングをしている会社が、たまたま僕の先輩の会社だった。そして、運良くオーディションに受かってしまった。


受かった時は、役を演じられる喜びよりも 「これでちゃんと⾷べていけるようになるのかな」とか、そういうことの⽅が⼤きかったですね。


できていないのはわかるけど、それをどう修正すればいいのか、当時の自分にはわからなかった。⾃分なりには頑張ってたつもりでしたけど。
「もっとこうやってれば」って、今だからこそわかるものはいっぱいあります。

うちの会社も派遣を通した教育の事業をしているので、色んな人と面談をしていても、「頑張りたいけど何を頑張ればいいのかわからない」、「本人は頑張っているつもりだけど、周りからみるとちょっとズレている」っていうことがよくあります。







フリーで食べてくということ





そんな中、家庭の事情も重なり、事務所との契約を解消しまして。 しばらくは、⽣活の⽴て直しに時間を費やしました。
⼀時は、就職を真剣に考えてましたが、「このまま普通に働くことになった ら、⽣きていく意味を⾒出せないかも」って思っちゃって。そんな⼤変な時に、⼿を差し伸べてくださる⽅もいらっしゃったりで。「もう⼀回、あがいてみよう」ってなりました。








やっていく内にわかったのは、「プレーヤーとしての能⼒と、技術を伝える能⼒は別物で直結しない」という事。


マニュアル通りにはいかない部分も沢山あるし、自分の価値観を押し付けるだけでは駄目。相手に合わせた「伝え方」の引き出しをどれだけ持っているか、ですかね。

うちの『ワークライフなび』で「一人一人に先生をつける」っていうのもそこは大事にしていて、同じ言い方をしても刺さる人もいれば、全然刺さんない人もいる。だから手を変え、品を変え、「親が子供に教えるように言え」とか、いろいろ試行錯誤してやってます。
営業成績トップだった人が、じゃあ教える側の管理職になった時に「教えるのうまいか」っていうと、そうじゃないのも実際見てきているので。
お芝居とビジネスというとちょっと違うんですけど、「すごいわかるな」と思って。

いわゆる「プレゼン等、公の場になると⾃分の意⾒が⾔えなくなってしまう」のと、役者さんが「稽古ではできていたことが、舞台に⽴ったら全くできなく なってしまう」のって⼀緒だなって。 役者は「⼈前で話す、動く」っていうことを想定して稽古してます。その技術を⼀般の⽅のために転⽤出来るなって、お仕事になるなって思ったんですよ。フリーになったからこそ出来ることをやりたいですね。




事務所に所属している⼈には、なかなか出来なそうな事をやりたい。 どちらもメリット、デメリットはありますが、今はフリーランスという⽴場を活かした戦略を考えています。
声優、役者をしていて大変だったこと







自己と業界市場の分析ができてなかったんですね。闇雲に頑張ってるつもりになっていただけ。




最初の頃は、感情解放がメインにやっていたんですけど、最近は、自己分析に比重を置いています。
自分という軸があって、初めて他人との比較ができるし、自分という商品と市場を客観的に分析できなければ、適切な戦略は立てられない。「⼰を知り敵を知れば百戦危うからず」です。










そう簡単になれるわけでもないし、なれたとしても「じゃあ、お仕事が取れるか」っていうと・・・、という世界です。
それをお菓子に言い換えたりして、言ったりとか。


「『近所の畑で採れたじゃがいもを薄く切って、揚げて、アジシオふりかけました。⾷べてください』で買う⼈はいないでしょ? ⾷べてもらうために 『北海道の農家と契約した専⽤の畑で、有機栽培で育てたじゃがいもを、東京の清潔に徹底管理された⼯場で、味付は沖縄の塩で』みたいな。
で、売り込む相⼿は消費者個⼈なのか、 スーパーやコンビニなのか」とか。

そういった話を学校でもされているんですか?



自分以外にも沢山のタレントがいる中で、マネージャーに認知してもらうにはどうすればいいのか。認知されなきゃ、「オーディションの候補に⼊れてみよっか、この⼦」っていうことにはならない。


声優、役者をやっていて一番うれしかったこと













ネットの普及で情報量が跳ね上がった。その分、良い物も悪い物も沢山出てきている。


⼈気タレントが声優に挑戦したり、有名なYouTuberがテレビに出演したり、 お笑い芸⼈がドラマに出演したり、アニメのアイドルキャラの曲がトップチャートを独占したり、地道に努⼒してる⼈からしたら、不愉快な話かもしれないけど、良いも悪いもなく、それが現実だって受け⽌めるしかない。




スキル販売サイトとか、まさにその象徴ですよね。僕も登録していて、個人向けのボイスメッセージや、企業向けのナレーションを販売してます。


俳優、声優の業績が増えて、認知してもらえたら理想的ですが、その理想を目指すための地盤固めとして、安定した収入の方法も考えておかないといけないと思います。
声優、役者を目指している人へ





ただ、今は情報化社会。夢をどうやって現実にしていくか。そのための情報も、調べればある程度わかる。なら、最低限そこはもう押えたほうが良いです。 「待ってちゃダメ」です。夢に対して能動的に動いてかな いと、どんどんその場所取られちゃう。


夢を見て終わるのではなく、叶えるためには何をする必要があるのか。どんどん考えて、どんどん進まないと、置いてかれちゃう。
夢を諦めようかな、諦めた人へ

次が、役者とか俳優という夢を追っていた人がいて、どっかのタイミングで辞めようかなとか、辞めた方とか、社会人になるとか、裏方に回るのも今いろいろとあると思うんですけど、そういった方に一言お願いします。

夢って、⼤きい夢もあれば、⼩さい夢もあると思うんです。


夢が見つからないという人へ


その中で、⾃分の得意なことや興味の感じられることを仕事にしてみたほうがモチベーションは上げやすいんじゃないかなって。
その⾯⽩さを教えてくれる場所って少ないと思うんですけど、実際にアキュートさんみたいに教えてくれる場所や⼈もいて、そういう⼈達と出会えると良いですよね。
消費されるだけの存在には、なってほしくだけのないですね。




我慢とか忍耐って、ある種⽇本の美徳だとは思うんですけど、 許容範囲を超えてからでは遅いですから。

自分から声をあげるじゃないですけど、自分から動くっていうのは大事ですよね。
本日はありがとうございました!
今現在、井上さんは何をメインとして活動されていらっしゃいますでしょうか?