声優にも下積みは必要?
声優業界は300ある席を1万人以上が奪い合っているとも言われています。
その中で勝ち取り、生き続けるためにも下積みは必要です。
声優雑誌のインタビュー記事やライブ情報、テレビに出演している姿を見るとどうしてもキラキラした部分にばかり目がいきます。
大塚明夫さんも夢を与えたいと言う人が多過ぎると著書で語られています。
大塚明夫さんも本の中で下積みの重要性や、下積みとして自分で動くことの大切さを語られています。
そして、多くの有名声優さんも下積みを経験しています。
今回は声優における下積みをする必要性と理由について紹介します。
活躍している声優も下積みを経験してる
梶裕貴さん
声優 梶裕貴インタビュー前編「何に対して頑張っても全てが自分の力となる、それが声優」
アルバイトとしてゴルフ屋さんを選んだのも「そんなに忙しくないんじゃないか?」という甘い考えだったそうです。
やってみると、お客さん一人一人に合わせたクラブを選ばないといけないことや、自分で考えて動かないといけないため予想以上に大変だったと感じています。
まだ売れていない新人時代には仕事に関してツラくて不安になることも多かったそうです。
下野紘さん
声優・下野紘インタビュー。20年前に抱いた夢を叶えた自身のパーソナル・ルーツとは
デビューしてすぐに主役に選ばれて「これで声優の仕事だけで食べられる」と考えていたそうですが、その後はオーディションに落ち続ける毎日。バイトをしないと生きていけない状態になってしまいました。
稼げるバイトばかりを考えていた結果どんどんネガティブな気持ちになってしまい「声優の仕事やめようかな・・・」なんて考える日もあったそうです。
水樹奈々さん
5歳から父親の夢である演歌歌手を目指すため毎日猛特訓を受けていました。
中学2年生の時、東京にある芸能プロダクションから声がかかったのですが所属のために出された条件が、『せとうちのど自慢大会で優勝すること』でした。
見事優勝し、東京に堀越学園に入学するも高校2年生の時に所属事務所が倒産しています。
【水樹奈々著 深愛】
水樹奈々著 深愛 – 単行本
櫻井孝宏さん
月1,2本の仕事しかもらえず、アルバイトをしないと生きていけない生活。あまりにお金がなく、道に生えている草にマヨネーズをつけて食べたことも。
アルバイトをしながら25歳になったら声優を辞めようか悩んでいました。
食べていけるようになるまで上京してから5年かかったそうです。
声優として演技の幅が広がる
声優と聞くと、可愛いアニメ声や萌えセリフ、カッコいい声が出せるのが良い、と声ばかりを考える方がいますがそうではありません。
声優の本質は演技力です。
そして演技力があることが当たり前なのです。
演技力に様々な声がのることによって、女性キャラクターはより可愛らしく、男性キャラクターはよりカッコ良くなります。
良い声になりたいと考えてる人は自身の演技力がプロの声優と比べて勝っているのか比較してみましょう。
声優であれば持っていて当然の演技力、養うためにもスクールに通い様々な経験をすることや日々の生活から体感することが大切です。
アルバイトをしているのであれば、店長の気持ちやお客さんの気持ちを感じ取り自分が演じられるかどうかやってみることで演技の幅が広がります。
自分の狭い世界だけで考えるのではなく、目に映るモノ全てから新しい情報を得ることができます。
下積みがあると強くなれる!体力がつく
下積みを積み重ねることで長セリフを一呼吸で読めることや早口言葉ができると言った声優としての体力が身につくことが一つあります。
そしてそれ以上に大切なこととして、下積みを重ねることで心の体力も身につきます。
人は何か出来事があった時に自分の経験の中から考えます。
ツライことがあったとしても、『体力的にはあのアルバイトの方がキツかったなぁ』、『先輩の言い方は前にいたお店の常連さんみたいで懐かしいなぁ』のように客観的に考えて物事を置き換えて考えることができる人は強いですし、成長することができます。
今の自分にはない経験をすることで、新しい考え方が入ってきます。そうすることで、今までになかった気づきが生まれ、成長することができます。
過去の経験がない人は嫌なことがあるとすぐに目の前の出来事から逃げようとするため、成長することができません。
下積みがないと人は薄っぺらく弱いです。
そもそも下積みとは?
下積みの必要性を伝えてきましたが、そもそも下積みとは何でしょうか?
- 「もう5年以上所属しています!」・・・、年数だけを積み重ねることが下積みでしょうか。
- 「〇〇先輩と仲良いんですよ♪」・・・、周りの人と仲良くなることが下積みでしょうか。
下積みとは、知識、経験を自分の中に積み重ね、自分なりの知恵を身につけることです。
それは、仕事やレッスンをしている時間だけではなく、マネージャーや先輩と話す時間や日々のアルバイトから学べることもあります。
マネージャーに「何か仕事ありませんか?」「自分が成長できるオーディションありませんか?」「声を録音したんで聞いてください」といった質問を投げかけることで気づくこともあります。
先輩に「演技を見てください!」「見学して学びたいのでお仕事についていってもよろしいでしょうか?」
声優・大塚明夫さんも、「下積みができない人は声優なんてやめときな」と言っています。
大塚明夫「声優として生き残れない若者の特徴」下積みができない人は声優なんてやめときな
最後に
声優にとって下積みは必要です。そして、下積みとは日々の生活の中から自分で考え行動を起こし、その結果から学び行動を繰り返し、経験を知恵へと変化させることが大切です。
ただ年数を積み重ねることではありません。
預り所属として声優事務所に所属した瞬間からプロとして周りはあなたのことを見ます。
声優だけで食べていける人は本当に一握りです。
作品の中のキャラクターに対して演技を求められる声優は、下積みを積み重ねたとしても、必ずしも成功するとは限りません。
しかし、下積みを積み重ねないと成功することもあり得ません。正しい努力を積み重ねることで自分の求める声優像に近づいて行ってください。
それでも上手くいかない時はまわりにいる先輩方やマネージャーに相談することで新しい気づきがあるかもしれません。
また、結婚を希望したり年齢が30歳になったりとあなた自身の環境の変化によって一般の仕事を考える必要がある時にはアキュートが行っているスクール型転職サービスとして無料で行っている個別相談会で相談してみることもオススメします。
下積みを積み重ねていく中でこれから先の人生に迷っている人は相談して、後悔のない人生を歩んでほしいです。
