2014年に脱サラし、本格的にミュージシャン活動を開始!
バイトをせず、音楽だけで日々活動している富岡大輝さんにインタビューいただきました!
2013年3月、神戸で開催された初のワンマンライブを最後に学生時代から続けていたライブ活動を休止する。
就職を機に横浜に移住し、毎日の仕事をしながらも制作活動や動画配信を行い続ける。
2014年に脱サラし、音楽1本で本格的な活動を再開!
【富岡大輝公式WebSite】
https://www.tomiokadaiki.com/
Twitter
富岡大輝(@ozigisou_tw
ミュージシャンになりたいと思ったきっかけ






だからこういう言い方したら嫌な言い方になるかもしれないですけど、僕のところではその有名私立が当たり前ライン。京都大学、神戸大学という国立を目指すような子がいる学校だったんです。




そういう人生の中で、歌だけは当時カラオケとか行ったら「やばない?」「あいつうまいな!」みたいな。だからオレはこれなら人より上手いと思えるものなんじゃないかな? と思って、それがきっかけで歌が好きになって。
その時が高校2年生とか3年生とかで、すごいミュージシャンってどうやってなるんだろう? というのを高校でなりたい、と思いながらもよくわからなかったんですけど、その当時EXILEのオーディションがあって、一般人が受けてEXILEになったのを見て、「夢ってよくない?」 となって、高校生の頃はEXILEになりたかったです。






若干冷たい目で見られる感じ。進学校というのもあったと思うんですけど、ちょっとませている人たちが多い中で、そういう小学校のノリのまま行ったらちょっと冷たい目で見られることとかもあって、そこから結構人の目を気にするタイプにはなりました。
中高6年間。だからそういうEXILEになりたいみたいな夢を持っていたことも人にも言えなかったです。
アルバイト、正社員経験は?















音楽やりたいという夢はあったけど、この状態でそんなやっていけるわけがなくて、サラリーマンになることを選んで、大学卒業して、システムエンジニアとして就職しました。




でもサラリーマンしながらでも僕の頭の中では『お金貯めて、3年くらいしたらスパンと辞めて俺は音楽をやる!』と。


そして3年と言いながらも1年半で我慢しきれなくなって(笑。それプラス、目標にしていた100万円という資金を1年半で貯めることができたんです。
あと、僕が去年まで所属していた事務所の、後に先輩となる人たちが会社帰りとかの駅で路上ライブをしていたんです。そのストリートライブを見ていてチラシをもらっていたんですけど、その後ネットで調べて「これはなかなかいい事務所だぞ」と思って、僕からまずデモテープを送ったんです、所属したいですと。


音楽業界ではよくある話なんです。それで仕方ないなと思って、自分でいろいろ路上ライブしたりとか、イベント、ネットで見つけてはデモテープを送っていたら、駅前のイベントがあったんですけど、それのイベント仕切っていたのがデモテープを送った事務所の社長だったんです。
その時に、最初に送ったデモテープとは違う新しくレコーディングしたものを送ったからなのか、僕のパフォーマンスを見てからなのかはわからないんですけど、メッチャ良いじゃん!って気に入られて、「デモテープ送ったんですよ」と、そこから付き合いが始まって1年付き合いして、「あのときの気持ちがまだあるなら、良かったらうちへおいで」と言われて所属したんです。

今振り返ると、ミュージシャンという本業だけで食っているってすごいことだと思っていて、振り返った時に何が理由で本業だけになれたと思いますか?

働いているかライブしているかのどっちかの状態だったので、バイトもしんどかったですし、ライブもあまり体の調子が万全じゃないまま歌っていたりという状況が続いたんです。それでもお金にならないからギリギリの生活していた状況だったんですけど、、「会社が潰れるかもしれない」と、2018年の5月に言われたんです。




半年でCDを路上ライブとかで1,000枚売るという目標を掲げました。やり始めたら、この1,000枚がなかなか進まなくて・・・。言ったら、1カ月に200枚弱のペースで進まないといけないんですけど、最初の2、3カ月は月100枚で止まっていて、とにかく空いている時間は路上ライブに出ないとあかんというのになってくる。
そうすると、僕自身もそれだけじゃ飯食えないけど、バイトがもうそれじゃできないとなって、どうなるかわからないけどバイト辞めるしかない!と。とりあえず会社も立て直さないとあかんし、オレがどうなるかわからんけど1回バイトを辞めて専念してみよう!と思って、バイトを辞めて路上ライブをしまくって。
路上ライブでも「僕、バイト辞めたんです。これ1本でやっているのでCDの売上と投げ銭だけで生活しています、もしよかったら投げ銭入れてください」と言ったら、投げ銭とかも入れてもらって、そんなんで逃れながら何とかギリギリやっていけていたのかな?
半年間挑戦して、一応CD1,000枚は達成したんですけど、10月くらいに社長は会社をたたむ決意をしてはって。

結果、会社はたたむことになってしまったんだ・・・。

それでそのまま会社がなくなって、お金の話をすると、会社が間にあることで例えばライブ出演費だとかCDの売上とかでも、1,000円が丸々は入らない状況だったんですけど、事務所がなくなって色々と好条件で引き継がせてもらって、だからある程度ガンバれば月生活できるくらいは稼げるんじゃない? という状況に。
ギリギリですけど事務所がなくなって、とりあえず今はバイトしないまま何とかやっていけているという状況です。
ミュージシャンをしていて良かったこと



そこでライブに来てくれたお客さんとか、CD買ってくれたお客さんが、例えば今から嫌な会社の面接があるけど、富岡さんの音楽を聴きながら向かっているから頑張れるとか、、








サラリーマン辞めて音楽を始めた頃にもライブを色々していましたけど、やっぱりどこかで「かっこ良くないといけない」、そんな気持ちが先行していたところがあったんです。もちろん今もかっこ良くないといけないんですけど(笑
でもシンガーソングライターの世界ってそうじゃなくて、ステージで本当に素っ裸になるというのをしないと受け入れてもらえない世界で、特に僕がやりたい音楽はそうで、だからこそ自分の弱いところとか全部を歌に出しているんですけど、それをやっているうちに、すごい素直になれてきて、中高時代にいじめられたこともあって、人の目を気にしたりとか後ろ向きな、今もネガティブではあるんですけど、後ろ向きやったりとか、人の目を気にするタイプではあったんですけど、どんどんどんどん素直になっていきました。


でも1人になって、もちろん仕事やからというので割り切って行くときもありますけど、でも自然とそういうものって1人になると離れていって、今すごい楽しいことばかりというか、楽しいことを選んでやっていますし、自分が本当に楽しいことと思うものばかりやっているので、本心で話せたりとか、素直になれることも。
だから今日のインタビューも楽しくて、普段こういう話をするときはガチガチになって、うまく話せないことが多いんですけど、


音楽を通じてなのか、いろんな経験があって、最近やっとそういうふうになれているなと思います。

ミュージシャンをしていて大変だった、困ったこと



ライブハウスで例えば2,000円のチケットで10人呼んだからと言って、2万円貰えるわけじゃなくて、そのうちの何パーセントしか貰えないですし、1日バイトするより少ない。
でもその分、アルバイトしている時より体にかかる負担、喉にかかる負担はでかかったりするので、週5で連発して出るわけでもないですし、やる気はあっても、体休めないと良い音楽ができないというそのもどかしさみたいなのはすごい感じます。
今までで一番の失敗は?


いっぱいCD出してるんですけど、僕が初めてCD作ったのは大学生の頃なんです。ミュージシャンやって、良い曲ができたんだから、ちゃんとアレンジしてCD作りたい。夢じゃないですか。
その時は「オレは最高のものができた!」と思って、かなりの時間とお金かけて作ったんですけど、今、聴くとすごいへたくそなんですよね(笑
その作ったCDをいつまでも何年も売りたくないんですね。


だから毎回、日々進化し続けているというのでいいことではあると思うんですけど、、


でも、当時作ってる時というのは毎回毎回、オレは最高のものができたからこれさえ作れば売れる!と思っちゃう瞬間があったりします。
ミュージシャンを辞めようと思った経験



それはどんなときに思うんですか?



お金、借金しているときもありますし、お金に追い込まれたり。あと僕1回サラリーマンを経験しているのもあるので、年齢と収入を見たときに、、、


オレはどこかで一発逆転するから、お前らに追いつけるし、追い抜けるという気持ちももちろん心のどこかではあるんです。あるんですけど、歳取るにつれて不安になってきますし、それがまず一つ諦めた方がいいんじゃない? と追い込まれることです。
もう一つは、誰かとライブした時に、ものすごいやつが出てきたりする時です。こんなすごい人がいて、歌もギターもオレよりも全然うまい! ライブも最高で、僕のこと見にきたお客さんが泣いている!? となって、でもその人でさえも30代で月に30本とかライブやっても5人とか10人しか人を呼べていないという状況になった時に、こんなにすごい人がここで止まっているの? となるとオレ、傍から見てもまず実力差があるのに、この人のレベルでここで止まっているってオレこの先どうなるんだろう? となったときに、すごい不安になります。
ミュージシャンを目指している人へ一言


その中でも今、頑張ってらっしゃる富岡さんは音楽活動だけやられていて、見る人から見たら夢のような生活だと思うんです。今もミュージシャンを目指していたり、アルバイトをしまくって音楽している人がいっぱいいて、そういう人に向けて一言お願いします。

だからそのアルバイトしている時間に「何でオレ、今こんなことしなあかんねん!」と思ったことが後に曲になったりとか、絶対見返してやるからな!と思いながら、半泣きになりながらアルバイトしていた時期とかの気持ちも全部曲にしましたし、


焼鳥屋とかスーパーとかでも働きましたけど、一番悔しかったのがライブ会場の設営、片付け、みたいなバイトをした時ですね。
例えばミスチルさんとかEXILEさんとかのライブ設営で、深夜に横浜アリーナとか武道館に行ったんですけど、まじであのバイトって蟻のように使われるんです。「走れ」、「お前」、「言っただろ」、とか。
あの中で働いたことがすごい悔しくて、自分がステージに立つ側の人間になりたいけど、作っている側がこんなに屈辱なことを言われながら働いているというのが悔しくて、でもそういう気持ちも全部僕は歌になっているので、アルバイトしている時間も無駄にしてほしくないなと思います。
音楽を辞め別の道に進んだ人、夢が無いと言う人へ一言

逆にそれこそ残念ながら音楽活動を辞めちゃったりとか、中には夢がない人という人もいっぱいいて、そういう人に向けて最後に一言お願いします。

でも夢がない人に関しては、本当に自分の好きなことって絶対にあると思いますし、それを夢にしなくてもいいけど、楽しいことはやり続けてほしいなと思うんです。
僕、実は音楽以外にもYouTuberもやっていて、、収入もないですしやっていけていないんですけど。。でもむし岡だいきというアカウントがあるんです。僕が昆虫採集をする映像を編集してYouTubeに載せているんです。
子どもの頃、ミュージシャンになりたいと思うより前夢が昆虫博士だったんです。昆虫の勉強はしてこなかったので知識はないんですけど虫がとにかく大好きで! むし岡だいきでやっていて、好きなことを発信してみようと思って昆虫採集しているのを撮影して、「これって、こういう虫なんですよ」とか、「おったー!」ということをやっていたらたまにその動画が当たるときがあって、『この公園にはバッタが何種類いるんだろう?』という動画を作ったら、今7.7万回再生されているんです。
他にも『カマキリを採りに行く動画』が3万回再生されたりとか、僕が作ったミュージックビデオでさえ3年間かけて何千回しか再生されないのが、虫採りする動画が2カ月とかで何万回再生されたり、何かを好きというのは何かしら武器に絶対なるから、夢とかまずそういうデカイことから離れて、何が好きか? 好きなことをやってみよう!みたいな。
別にそれを仕事にしなくてもいいし、でも何か本当に自分が純粋に楽しいと思えるときは何だろう? というのは夢を追うにしても、別に夢を追わずに何か趣味としてやるにしても絶対大事だなと思います。

夢とかが無いと言う人は、夢とかまずそういうデカイことから離れて、何が好きか? 好きなことをやってみよう!ということから考えてみる。ということですね。
本日はありがとうございました!